クラウドの設定ミスの典型例と、点検のしかた
総務省のガイドブックを手がかりに、利用者の側で防げる設定ミスを整理します。
総務省がガイドブックを公表した背景
総務省は、令和6年(2024年)4月26日に「クラウドの設定ミス対策ガイドブック」を公表しました。
令和4年10月に公表した「クラウドサービス利用・提供における適切な設定のためのガイドライン」の内容を、わかりやすく解説したものです。
公表の資料では、クラウドサービスを利用する事業者で、「情報の流失のおそれに至る事案が引き続き発生している」ことが、策定の理由として挙げられています。
設定ミスが起こる理由:責任の分担
クラウドでは、設備と基盤の安全はクラウドの提供者が守り、利用者が作る設定(誰に何を公開するか・誰にどの権限を与えるか)は利用者が守ります。
提供者が安全な基盤を用意していても、利用者の設定に誤りがあれば、情報は外から見える状態に置かれます。
よくある設定ミスの5つの型
| 型 | 状態の例 | 点検のしかた |
|---|---|---|
| 📂 公開範囲の誤り | 保存領域・共有フォルダーが「誰でも閲覧可」のまま | 公開の設定の一覧を出し、意図して公開しているものだけかを確認 |
| 👤 権限の配りすぎ | 全員に管理者の権限が付いている・退職者のアカウントが残っている | アカウントと権限の一覧を、人事の情報と照らし合わせる |
| 🔑 認証の弱さ | 管理者のアカウントに多要素認証が無い | 管理者の全アカウントで多要素認証が有効かを確認 |
| 🧾 記録の不備 | 操作の記録(ログ)が無効・保存の期間が短い | 記録の設定と保存の期間を確認し、誰が確認するかを決める |
| 🔓 鍵の露出 | 接続用の鍵(アクセスキー)がプログラムや資料に書かれたまま | 使っていない鍵を無効にし、鍵の保管の場所を決める |
5つの型と点検のしかたは、弊社による整理です。
自社で点検するときの順番
- 使っているクラウドサービスとアカウントを一覧にする
- 管理者のアカウントに多要素認証を設定する
- 外部に公開している保存領域・共有フォルダーを洗い出す
- 権限の一覧を見直し、退職者・異動者のアカウントを整理する
- 操作の記録が残る設定にする
クラウド設定診断
SecureArc のクラウド設定診断では、総務省のガイドブックの観点に沿って、管理画面の設定を確認し、見つかった誤りと改善策を報告いたします。
クラウド設定診断の内容を見る
出典(取得日:2026年10月10日)
- 総務省「『クラウドの設定ミス対策ガイドブック』の公表」https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00209.html
- 総務省「クラウドの設定ミス対策ガイドブック」https://www.soumu.go.jp/main_content/000944467.pdf